山形県天童市・くんせいたまご『スモッち』は、シンプル イズ ベストでクセになります。

くんせいされた半熟ゆでたまご『スモッち』といいます。

2012年12月に発刊されたコミック本『おとりよせ王子 飯田好美2』(徳間書店)の第21便で、ラーメンのトッピング、ポテサラ、また、スモッち&チャーシューに白髪ネギを添えた一皿などぴったりな食べ方が紹介されています。

また近年では、西野亮廣さんの絵本「えんとつ町のプペル」と「スモッち」がコラボした、完全オリジナル商品『えんとつ町のプペルスモッち』も発売されています。こちらは販売元の㈱半澤鶏卵さんのホームページ限定でご購入していただけます。

さて、さっそく『スモッち』を食べましたが、まず、くんせいのかまり(東北弁で匂いの意)がいいですね。いいかまりです(私はとんがった方から食べ始めます。)

長年、愛用しているエッグスタンドで。
卵の上部を剥くと、透明感のある黄身が。塩加減がちょうどく、まろやかです。

製造元の石山和男課長がつくり方をおしえてくれました。

「産みたてのたまごを3日間冷蔵庫で保管し、そのあとに半熟にゆで、塩水に漬け込みます。浸透圧によりたまごに塩が入っていき、それからまた一晩寝かせ、そうすることによって黄身と白身の間に塩が入っていきます。次に一個一個、ていねいにくんせいしていきます。」
くんせいの材料は「桜とちょっぴりさくらんぼの木をブレンドしたチップ」で製造方法はかなり手がこんでいます。

現在では1日に4,000個~5,000個を製造

1個120円で発売されたのは13年前。お客さんには「えっ、タマゴ1個に120円?」と驚かれ、「ぜひ、一度食べてみてください」とすすめますが、なかなか低空飛行でした。しかし、3年経ったあたりから、マスコミに取り上げられ、また、『おとりよせ王子 飯田好美2』でも紹介され、現在では1日に4,000個~5,000個もつくられる人気商品となりました。

(株)半澤鶏卵は山形県天童市にあります。山形といえば『芋煮会』で有名ですが、 この『スモッち』が開発された背景には、米沢藩の危機を立て直した藩主・上杉鷹山の「かてもの」(1800年、草木果実80種の調理法や飢餓に備えた食料の保存法が記された書籍)の文化があります。

大根の漬物「いぶりがっこ」は伝統的な焚き木干し製法(くんせい)でつくられ、これは保存食でもあります。農家が収穫した大根をいろりの側で干し、自然に焚き火の煙がかかり、茶色くすすけ、これをまた米ぬか漬けてできあがりなのですが、大事なのは塩加減と乾燥の加減で、『スモッち』は、その技法を現代的に引き継いだものなのです。だからか、絶妙なくんせいで塩加減に仕上がり、半熟黄身がとろーりで美味しいのだと思います。

たまごの魅力

んだげんとも(急に東北弁になる。「それにしても」の意)たまごほど、お世話になっている食材はない。目玉焼き、オムレツ、ゆでたまごなど、どれもこれもなくてはならい。もしも、たまごの無いカツ丼があったら、あなたは頼むだろうか?たまごがあるからこそ、カツにとろとろがしみこんで、へなへなになった玉ねぎまでおいしいのだ。また、喫茶店のモーニングセット、ゆでたまごがついていなかったら、失望、うなだれ、一日の元気がわいてこない。お店をにくむ、二度と行かない人も多かろう。ラーメンのトッピングにたまごを選んだときのリッチ感、あるのとないのでは、ラーメンのおいしさに差が出る。

と、日頃のたまごに感謝して終えますが、最後に一つ。
ゆでたまごをいただくときにエッグスタンドというのがありますが、これがあると、なかなか素敵なたまごタイムとなります。では、私、作並のコレクションでございます。シンプル イズ ベストで『スモッち』はクセになります。

エッグスタンドはヨーロッパの食卓には必ずあります。
中央のものは、1977年ロンドンのポートベローで購入。
海外へ行ったときにスベニールショップで購入したショットグラスも使えます。
中央は、ベトナムコーヒー用のカップ。すっぽり入ります。

〈商品スペック〉

商品名:「スモッち」
原材料名:鶏卵(国産)、食塩
価格:10個入り・2,959円(税込み)
保存方法:要冷蔵(10℃以下で保存)
製造者:(株)半澤鶏卵
住所:山形県天童市大字高擶北2050
ご購入はこちら

直営店
いではこっこ
山形県山形市くぬぎざわ西3-1(山形中央インター産業団地内)
https://idehacoc.co/

直営店・いではこっこ

株式会社半澤鶏卵・限定オリジナル商品「えんとつ町のプペルスモッち

詳細・ご購入はこちらから!
https://sumotti.com/SHOP/c0056.html

文:作並太郎(本名:松木直也)
1955年生まれ。宮城県仙台市出身。桑沢デザイン研究所卒。宮城大学大学院食
産業学研究科修士過程修了。(専門分野:食育)
1979年より平凡出版社(現・マガジンハウス)の雑誌編集者及びライターとし
て「ポパイ」「ブルータス」などに携わり、音楽や食の関係者のインタビュー
を行う。のち様々な企業誌の編集長を歴任。
90年代後半三國清三シェフとのフランス取材において、ジャック・ピュイゼ教
授(フランス味覚研究所創設者)の「食育メソッド」の提唱を知り、2000年よ
り三國シェフの子どもたちの食育活動をサポート。
現在、東京都市大学付属小学校での食育授業(4年生・年12回)の「ミクニレ
ッスン」は11年目を迎えた。
吉本興業の新宿本社農園で栽培しているイチゴやトウガラシで食育活動を実施
し、「新宿よしもと唐からし」を商品プロデュース。
著名人の伝記も手がけ、著書に「ミクニの奇跡」(新潮社)「加藤和彦ラスト
メッセージ」(文藝春秋)「アルファの伝説 音楽家村井邦彦の時代」(河出書
房新社)がある。

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