北海道森町・有機栽培のかぼちゃ『くりりん』は、糖度20度超え!
「みよいさん家のとても甘い有機かぼちゃ」は、なんでそんなに甘いのか?

一般のかぼちゃの平均糖度は10〜12度。15度もあれば甘いと評されますが、北海道の〈みよい農場〉でつくられた2020年の『くりりん』は糖度21.1度という分析結果がでています。
また、ビタミンCの含有については平均値の約1.4倍、抗酸化力(食物ストレス耐久性)も同等の値(メディカル青果物研究所の調査)で、安心・安全はもとより驚くほどの濃厚な味わいと言われ、いかに甘いのかとワクワクしながら「みよいさん家のとても甘いかぼちゃ」のペーストでスープとサラダをつくってみました。

1パック・200g入り

「かぼちゃのスープ、牛乳と混ぜるだけ」

1パック200gに対して牛乳400ccを鍋に入れ、塩をぱらりし、そのままゆっくりかきまぜてでき上がり。甘みが強いこんな美味しいかぼちゃ、初めて食べました。アクセントにかぼちゃスライスのチップを添え、やはり冷たいスープの方がおいしい。温かいスープをつくるときは鍋底に注意。糖度が高いのでこげつきやすい。

「具沢山・カボサラ」

1パックのペーストをそのまま全部使い、レンズ豆、ひよこ豆、きゅうり、玉ねぎ、にんじん、コーンを入れたポテサラならぬ、カボサラです。塩味のあるクラッカーにのせて食べると、塩とかぼちゃの甘みのハーモニーと歯応えがいい。かぼちゃのホクホクした食感と同時にねっとり感、『くりりん』はパワフルだ。

なんでこんなにすごいかぼちゃが生産されたのか?
秘訣その1「微生物をいかす土づくりのこだわり」

「日本一のかぼちゃを生産したい」と『くりりん』の栽培をはじめたのが(株)みよい代表取締役の明井清治さんです。20歳のときに父親から農業を受け継ぎ、有機農業を研究し、今日に至ります。

明井清治さんが農業をはじめたのは43年前。どうせやるなら農薬をつかわない圃場をつくろうと、13年前に独自の有機栽培を確立。10人兄弟の末っ子で駒ヶ岳小中学校を卒業後、大野農業高校に進学して農業の知識を学び、高校卒業後は、実家の農園で本格的に農業に従事。

ホタテの表面についた海藻やフジツボ等で海産物堆肥をつくる

有機農業とは、「化学的に合成された肥料及び農薬使用せず、遺伝子組み換え技術を利用しない、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した農業生産」の方法です。平成28年、農林水産省の調べでは、有機でつくられた、つまり農薬をまったくつかわない日本の野菜は全体の0.35%と本当にわずかなのです。(エコファーマーは農薬3割の低減、特別栽培農産物は5割減、有機農産物が10割減とそれぞれ認証制度が違う)

明井さんは、全国の有機農家をめぐり、さまざまな有機農法を勉強し、やがて海のミネラルを施した土づくり管理にたどり着きます。

〈みよい農場〉は北海道茅部郡(かやべぐん)森町字駒ケ岳にあり、ここは函館から車で1時間、太平洋側、活火山駒ケ岳の山嶺にあります。面積は47ヘクタール(4.7haの東京ドームの10倍)あり、地質は水はけのよい火山灰土壌で海抜300mの高地のため、昼と夜の温度差がありかぼちゃ栽培に適しているそうです。

明井さんは、こう語ります。

「試行錯誤を繰り返すなかで、土中の微生物の重要性に気がつき、今の有機栽培を確立できたのが13年前です。種苗会社の紹介で微生物の研究をしていた先生と知り合い『微生物が野菜の免疫をあげるのではないか』というヒントをいただいたことがきっかけですね。このへんの近くにはホタテの養殖場があり、ホタテの表面に付着していた海藻類やフジツボなど捨てられていた資源を利用した堆肥はどうか……ミネラルが豊富ですから、これが畑に住む微生物の栄養になるんじゃないかと、自然界の力を畑にもっていくことを考えはじめました。」  

堆肥とは、土の中に含まれる植物や野菜の生育に有効な微生物を増やし、土を肥沃にするために使われる資材で、腐葉土やワラ、もみ殻の堆肥はよく聞きますが、明井さんは、海産物堆肥を利用している圃場は聞いたことがなかったそうです。明井さんは自治体と海産物堆肥の工場づくりに取り組み、完成した海産物堆肥を土に散布してからの実際の変化に驚きます。

「最初は、前の年と比べて糖度が6度も上がっていました。半信半疑で翌年も使ってみたんです。そうしたら更に糖度が1.5度上がったから、これはミネラルなどによる微生物の力で間違いないなと思いました」

秘訣その2「収穫後の熟成のこだわり」

かぼちゃは4月上旬に種まきし、ビニールハウスで1ヶ月かけて苗を育て、5月上旬に定植。収穫は7月下旬から9月上旬までで、明井さんところの『くりりん』は収穫後、キュアリング室で1週間以上熟成します。高温で熟成させると澱粉室が糖分に変わり、甘さを引き出し、そこでさらに甘みが増していくのです。これも新しい発見でした。こうして完成した『くりりん』は3Kgを超えるもので上質の条件を満たし、糖度25度以上が「黄金のかぼちゃ」というネーミングで、1玉 6,000円~7,000円で販売され、店頭に並ぶとなんと即完売だそうです。

1株に2果までとし、畑の栄養を凝縮しています

1Kgのかぼちゃから450gのペーストに凝縮

「みよいさん家のとても甘いかぼちゃ」は、熟成処理のときに表面が傷んだものなどB品を自社の工場でうらごしして商品化されました。糖度25度以上の「黄金のかぼちゃ」は超エリート価格ですが、こちらは糖度20度以上という「プレミアムくりりん」を原材料とし、オレンジ色に熟し色濃い果肉のかぼちゃ1Kgから450gのペーストに凝縮され、庶民的な価格となっています。コロッケやパン、ケーキ、赤ちゃんの離乳食にもおすすめです。

((商品スペック))
「みよいさん家のとても甘い有機かぼちゃ」
うらごし有機南瓜200g・4個セット
価格: 2,800円(税込・送料込み)
ご購入はこちら!

原材料名:有機南瓜
原料原産地名:北海道 森町
内容量:うらごし有機南瓜200g×4個入り
保存方法:常温保存
注意事項:袋のまま電子レンジに入れないでください。
     開封後は冷蔵庫で保存し3日以内にお召し上がりください。
製造元:株式会社みよい
住所:北海道茅部郡森町字駒ケ岳589-3
http://www.miyoi.jp

文:作並太郎(本名:松木直也)
1955年生まれ。宮城県仙台市出身。桑沢デザイン研究所卒。宮城大学大学院食
産業学研究科修士過程修了。(専門分野:食育)
1979年より平凡出版社(現・マガジンハウス)の雑誌編集者及びライターとし
て「ポパイ」「ブルータス」などに携わり、音楽や食の関係者のインタビュー
を行う。のち様々な企業誌の編集長を歴任。
90年代後半三國清三シェフとのフランス取材において、ジャック・ピュイゼ教
授(フランス味覚研究所創設者)の「食育メソッド」の提唱を知り、2000年よ
り三國シェフの子どもたちの食育活動をサポート。
現在、東京都市大学付属小学校での食育授業(4年生・年12回)の「ミクニレ
ッスン」は11年目を迎えた。
吉本興業の新宿本社農園で栽培しているイチゴやトウガラシで食育活動を実施
し、「新宿よしもと唐からし」を商品プロデュース。
著名人の伝記も手がけ、著書に「ミクニの奇跡」(新潮社)「加藤和彦ラスト
メッセージ」(文藝春秋)「アルファの伝説 音楽家村井邦彦の時代」(河出書
房新社)がある。

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