鳥取県住みます芸人「ほのまる」が手がけた倉吉ビールの「HONOMARU BREW-梅-」
おじさんたちはおいしいビールを飲むために生きております。
皆さまも2020年の春に緊急事態宣言が発令され、“STAY HOME”が求められ「おうち時間」で、手料理をはじめ、いろんなことにトライしたと思われます。
2021年10月4日、東京都のコロナ感染者数が11ヵ月ぶりに100人を下まわり87人、神奈川は51人、大阪は96人で、このまま第6波なんて来ないで収束してくれませんかね。
もう何ヶ月ぐらいマスクをしているか日記を見てみると、2020年1月30日に「コロナウィルス外出控え」とあり、このあたりからだから1年9ヵ月にもなるんだなぁ。
私なんか、仕事を終えるとご褒美を用意し、これまで、フライドチキンや串カツ、フライドポテトなどをまずいただき、そのあとに冷えたビールをぐびっといき、こんな感じでかなり元気を維持できたと思っています。
(家飲みでお酒の量増えたという方多いですね。おあいそ、安いですから)
さて、10月1日に緊急事態宣言が解除されましたが、いちばんに行きたのは、誰がなんと言おうと居酒屋です。店内に貼られた無数のメニューを見ながら、まずは、ギンギンに冷えた生ビール! おじさんたちは、このおいしいビールを飲むために生きております。もう1年以上も我慢していましたので「文句あっか!」ぐらい言いたいですよ。
というわけで今回はビール、とにかくビール。満場一致でビール。それも鳥取県のクラフトビール「倉吉ビール」の紹介になります。では、参りましょう。
まず、倉吉ビールさんがどんなビールをつくっているかといいますと……。
『ペールエール』(英国エールを代表する琥珀色のビールでフルーティな香りがする)
『ゴールデンエール』(エールより淡色の麦芽をつかい、シンプルでありながら繊細な味わい)
『IPA』(エールと比べると香りと苦味が強い)
『酒粕BREW』(大吟醸の酒粕を使った、日本酒由来の香りをまとい、調和する日本酒とビールの融合)
『星空エール』(地域の特産物、鳥取県のブランド米星空舞(ほしぞらまい)を使ったビール)
そして、今回のメインです。
倉吉ビールさんと吉本興業所属の鳥取県住みます芸人、向井登志彦さんと岡田康秀さんのコンビ「ほのまる」が取り組んだ『HONOMARU BREW-梅-』。
これは地元、希少梅、湯梨浜町特産の梅「野花(のきょう)梅」を副材料に、地域の特産物を活かしたビールになります。
今やビール新時代、クラフトビールは全国に500ヵ所以上
クラフトビールといえば、いつのまにか全国の駅中のお店に、地元産のこだわりと個性的な、いわゆる地ビールが並ぶようになりました。
最初は「少し高いけど、贅沢してみっか!」と、私、初めて地ビールを買ったのが、JR越後湯沢駅の売店でピルスナーの『エチゴビール』。これは全国第1号の地ビールで1995年に、醸造を開始したそうです。
また、地元には『湘南ビール』という黒ビールもあり、これはローストモルトのほろ苦さがクセになります。
それから『軽井沢ブルワリー』というラガーでライトなさわやかなビール。これは友人からの贈りもので、ビールの贈り物はかなり嬉しいもんです。
いずれにせよ、大手メーカーのビールとは違って、ラベルも洒落ているし、原料や製造工程は、小規模醸造ならではのペールだのヴァイツェンだのスタウトだのケルシュだのこだわりがあり、今や日本のクラフトビールは海外からも注目される本格派がどんどん誕生しているのです。
2000年代にブームを迎え、以来全国に500ヵ所以上の醸造所(ブルワリー)があるといわれ、年々その数は増えており地域の特産物を活かしたビールが人気です。
岩手には『山椒の実』、秋田には『さくら酵母』、新潟には『お米』、神奈川には『オレンジの湘南ゴールド』、長野には『りんご』、福岡は『あまおう」や『かぼす』の果汁を材料にしたもの、鹿児島は『芋のムラサキマサリ』、沖縄には『シークヮーサー』など、やはりクラフトビールとは醸造家(ブルワー)が「自分たちの飲みたいビールをつくってしまおう!」と、アロマやフレバーにこだわりながら、今までにないものを自由自在につくれるのが特徴です。
倉吉ビール誕生までのヒストリー
この街に地ビール醸造所をつくろうと福井恒美さんが考えたのは、倉吉市の出身でキリンビールの創業者の一人、磯野長蔵さんの存在を意識していたことから始まります。
磯野長蔵(1874年―1967年)は、倉吉市初代名誉市民で、人材育成のために育英会の創設に尽力されるなど市に貢献した、大変な大先輩なのです。
福井さんは倉吉市で生まれ育ち、東京で大学卒業後商社マンとして仕事をしていましたが、Uターン。地元を盛り上げようと倉吉へ移住した人たちの居場所づくり「IJU(移住)カフェ」を開き、会員が相互に教師になり生徒になる「IJU大学」を創設し、また、NPO法人を設立しました。
そこから3年経ったとき、地元で磯野長蔵さんを知らない人たちが増えていることに気がつき、これはあかんと、「我々がいつかビールをつくって恩返ししよう」という考えに至り、それを後押ししたのが、磯野長蔵さんのお孫さんということになります。
福井さんは「倉吉でビールをつくることを決めたのは、東京に住むお孫さんに挨拶に行ったとき、『おいしいのは当たり前、半端な気持ちでやるなら出直して来い』と叱咤激励を受け、これで覚悟を決めました」と言います。
この厳しい言葉を胸に秘め、昨年の夏、倉吉市の観光名所で国の重要伝統的建造物群保存地区「白壁土蔵群」の一軒家にビール醸造所を誕生させたのです。
工場は500リットルのタンク4基、これで念願のペールエールなど6種類のビールをつくり、現在では月に計2千リットルを醸造していますが、柱や梁などを改修して、醸造所にビアレストラン〈BREW LAB KURAYOSHI〉(ブリューラボクラヨシ)も併設しましたが、当初は、なかなか思うようにいきません。新型コロナウイルスの感染拡大のなかでのスタートとあって、「お客さんは来ないし、嗚〜呼の日々でした」と福井さん。
しかし、福井さん、お孫さんの一言効いていますから、ビールづくりに諦めもなく、なんとかかたちにしようと前進あるのみ。そんなときに、向井登志彦さんと岡田康秀さんのコンビ「ほのまる」がビールづくりに参加するのです。
「ほのまる」大活躍
彼らは2012年12月から鳥取県住みます芸人として活動を開始。向井登志彦さんは鳥取県米子市、岡田康秀さんは神奈川県横浜市の出身。
9年間も鳥取で頑張っている「ほのまる」が素晴らしいのは、地域活動の労を惜しまず、福祉施設や小学校などでのボランティア活動をどんどんやってきたこと。(ちなみに現在、地元ケーブルテレビではコンビで2本、それぞれが1本の番組を持ち、ラジオも1本のレギューラーがある) いつのまにか、おじいちゃんおばあちゃん、子どもたちの人気者になり、そんな流れのなかで、二人は2019年6月から『クラフトビールで住みます芸人』として、ビールづくりにかかわることになるのです。
彼らは、鳥取を元気にする思いを込め、まずは醸造所予定地のぼうぼうの草刈からスタート。
その後、倉吉ビールのコンセプトである「伝統」×「新しい」、さらにテーマの「あるもので、ないものをつくる」に挑むのですが、オリジナルティ、ストーリー性、飲むだけではなく見ることでも感じて欲しいと、「ほのまる」は福井さんや山下工場長と何度もミーテイングを繰り返します。
温泉水や地域のスイカ、イチゴといろいろある食材を調査したところ、いろいろな角度から、つまり無から有を生むわけですから、副材料を決めるまでは、それは一筋縄ではいきません。壁、壁、壁。なんたって工場も白壁土蔵群ですから。
しかし、隣りの湯梨浜町の梅農家さんに『野花梅』を栽培する福井さんの親戚がおり、二人はここで梅の収穫を体験します。この梅は、直径5㎝ほどになる大きくてだ円形で肉厚の大玉で、採取して感じることも多く、やがてこの梅ゼリーが大変においしいということから、光明を見出します。
梅ティストに決まった向井登志彦さんと岡田康秀さんは、工場でホップと梅の糖分が発酵しビールになっていく過程で、梅ジュースのにごりの段階から、次第に梅のビールに変化する醸造も体験していきます。
工場通いが続き完成した『HONOMARU BREW-梅-』
そして、試飲、二人は「ビールになった。梅はいける」と草刈りの苦労も忘れ、ラベルシールのデザインなんかにも参画します。
何度も試飲を繰り返し、二人は草刈りの苦労も忘れ「ビールになった。梅はいける!」と。
いよいよ出荷になりましたが、これまで二人はふと考えるといつもビールを飲んでいたと言います。向井さんは「飲むときに、必ず『ウメェ!』と言ってください」とみんなに言っています。
さっそく作並も試飲しましたが、まず、梅といえば梅酒の甘さを想像しますが、そういうビールではなく、キリッとさわやかで、酸味のなかに梅が隠れているというか、それはさっぱりして後味抜群のビール。
私はひとしきり飲み終えた後に「ウメェぞ、ほのまるどの!」とささやくのでありました。アテは「笑顔」と向井さんは言うのですが、おいしいビールを飲むために生きているおじさんは、このビールタイムもアテとの一期一会。とにかく今回は贅沢に好きなものでまとめました。(文句あっか!)
新宿にあるお店で、レバーパテやハム、サラダなどのおいしい惣菜を購入。これで3,035円でした。
さて、私も全国のクラフトビールをいくつか飲んでおりますが、『HONOMARU BREW-梅-』は、ベースのビールの醸造技術がしっかりしているのでしょう。レベルが高いのは、繊細かつ甘味、酸味、苦味のバランスがとても良いからだと思います。気になる方は、ぜひ飲んでみてください。
最後に社長の福井さん、そろそろ叱咤激励を受けた磯野長蔵さんのお孫さんに倉吉ビールを持って会いに行くそうです。(ドキドキ)
文:作並太郎
(商品スペック)
HONOMARU BREW -梅- 6本セット
販売価格:6,100円(税込・送料込み) ご購入はこちら!
■内容量
330ml × 6本
HONOMARU BREW -梅-(アルコール分:5.0%):6本
※Brew Lab Kurayoshi オリジナル箱入り
Brew Lab Kurayoshi人気商品 セレクト6本セット(※HONOMARU BREW -梅- 2本入り)
販売価格:5,800円(税込・送料込み) ご購入はこちら!
【内容】
①HONOMARU BREW -梅-(アルコール分:5.0%)× 2本
②星空エール(アルコール分:5.0%)× 1本
③IPA(アルコール分:6.0%)× 1本
④ゴールデンエール(アルコール分:5.0%)× 1本
⑤ペールエール(アルコール分:5.0%)× 1本
※Brew Lab Kurayoshi オリジナル箱入り
Brew Lab Kurayoshi人気商品 セレクト6本セット(※HONOMARU BREW -梅- 3本入り)
販売価格:5,800円(税込・送料込み) ご購入はこちら!
【内容】
①HONOMARU BREW -梅-(アルコール分:5.0%)× 3本
②IPA(アルコール分:6.0%)× 1本
③ゴールデンエール(アルコール分:5.0%)× 1本
④ペールエール(アルコール分:5.0%)× 1本
※Brew Lab Kurayoshi オリジナル箱入り
HONOMARU BREW -梅-と大人気ご当地 3種セット
販売価格:6,100円(税込・送料込み) ご購入はこちら!
【内容】
①HONOMARU BREW -梅-(アルコール分:5.0%)× 2本
②星空エール(アルコール分:5.0%)× 2本
③酒粕BREW(アルコール分:7.0%)× 2本
※Brew Lab Kurayoshi オリジナル箱入り
HONOMARU BREW -梅-と個性的な4種飲み比べセット
販売価格:6,100円(税込・送料込み) ご購入はこちら!
※20歳未満の方の飲酒は法律で禁止されています。
20歳未満の方には酒類の販売は致しません。
■保存方法
要冷蔵
■賞味期限:製造日より90日
■製造者:倉吉ビール株式会社
鳥取県倉吉市東仲町2587
文:作並太郎(本名:松木直也)
1955年生まれ。宮城県仙台市出身。桑沢デザイン研究所卒。宮城大学大学院食
産業学研究科修士過程修了。(専門分野:食育)
1979年より平凡出版社(現・マガジンハウス)の雑誌編集者及びライターとし
て「ポパイ」「ブルータス」などに携わり、音楽や食の関係者のインタビュー
を行う。のち様々な企業誌の編集長を歴任。
90年代後半三國清三シェフとのフランス取材において、ジャック・ピュイゼ教
授(フランス味覚研究所創設者)の「食育メソッド」の提唱を知り、2000年よ
り三國シェフの子どもたちの食育活動をサポート。
現在、東京都市大学付属小学校での食育授業(4年生・年12回)の「ミクニレ
ッスン」は11年目を迎えた。
吉本興業の新宿本社農園で栽培しているイチゴやトウガラシで食育活動を実施
し、「新宿よしもと唐からし」を商品プロデュース。
著名人の伝記も手がけ、著書に「ミクニの奇跡」(新潮社)「加藤和彦ラスト
メッセージ」(文藝春秋)「アルファの伝説 音楽家村井邦彦の時代」(河出書
房新社)がある。