鹿児島のソウルフードが「ごんすけ鰹ベーコン」になった。だいたひかるさんが楽ちんペペロンチーノにトッピング!

今回は、鰹です。春のあっさりとしたものを初鰹、秋の脂の乗ったものを戻り鰹、いずれも刺身やタタキで。美味しいですよね。

さて、今回おすすめの商品が「ごんすけ鰹ベーコン」。
材料が「腹皮(ハラガワ)」という部位で、その燻製になります。
鹿児島の南薩摩、鰹の町、枕崎の〈マルニフーズ〉で作られたものですが、皆さまにおかれましては「腹皮」と言われてもピンとこない方のほうが多いと思われます。

なぜなら、これは腹の皮ではなく「腹の身」で、鰹では一番、脂がのっているところで、鮪で言えば大トロ。

それを焼酎漬けにしてじっくりスモークしたもので、ちょいといただいてみますと、子どもの頃に、鰹節を鰹節けずり器で最後の最後まで削って、すごく小さくなったのをしゃぶりながら食べたことを思い出しました。(昭和の古い男には家の手伝いをよくしたから、そんな記憶がかすかにあるのです)

あれは固かったけど、これは柔らかい。またあれは単なる鰹節だったけど、これは噛むほどに鰹の濃厚なうま味が広がり、私は好きですねコレ。

では、パクっと食べるだけではなく、どんなお料理に合うのか?
皆々さまの今夜の一皿、はたまた休日のおうちランチにお役に立てば本望でございます。

ここからはゲストのだいたひかるさんといろいろとお話ししながら進行して参ります。

だいたさんは2回目の登場です。前回は3月に『「日本人は年間79.1回、カレーを食べる」のは本当か?を考える。』に登場していただきました。

「鰹ベーコンの楽ちんペペロンチーノ」を作る

作並:だいたさん、「ごんすけ鰹ベーコン」試食してみてどうでした?

だいた:鰹ベーコン初めて食べましたが、鰹の大トロ部分を使っているとの事で…食べたこと無かったので得した気分になり、お酒のおつまみにも主食にも使える、常備したい品だと思いました!私は、ペペロンチーノを作ってみました。

作並:レシピはのちほど公表します。ところで、だいたさんはホームパーティなんかやっちゃうんですか?

だいた:ホームパーティってちょっと恥ずかしいです。クラッカーの上にチーズとか何かのっけたりして、本当にそれ食べたいのって思います。でも、鰹ベーコンだったら、よく3つぐらいに分かれている小さなお皿に前菜的に出したらサマになるし、主婦としてはカッコがつきますよ。

ダンナさんを喜ばすことが一番

作並:それで今回は3品の前菜付きなんですね。やはりダンナさんを喜ばすことが一番なんですね。

だいた:そうですね。パスタって他に何か一品、二品あると嬉しいですよね。そこで前菜的なおつまみとスープを用意しました。ペペロンチーノは、鷹の爪が見た目的にもいいですし、その上に鰹ベーコンが加わったら自分も楽だし絶対失敗しないし、料理の上達感が漂いますよ。

作並:パスタはよく作るんですか?

だいた:作ります。梅じそのパスタ、タラコパスタ、ミートソースの3つをぐるぐるまわしている感じです。主人は玉ねぎが食べられないので、ミートソースのときはぐずぐずにしてわけわからなくして入れています。知らぬが仏で、美味しそうに食べてくれてます。

作並:だいたさんはどんなパスタが好きですか?

だいた:ナスとベーコンのトマトソース。でも主人はナスもダメなのでいないときとか寝ているときに食べています。食べていたからって叱られるわけでもないんですけど(笑)。

作並:そういえば前回にカレーのときもダンナさんがらっきょうが苦手で、だいたさんは好きだけどダンナさんの前では食べていないって言ってましたけど(笑)。ところで、パスタの麺はどんな感じですか?

だいた:茹で時間が6〜7分の細くなく、太くないので紙の箱入りのやつです。私、なんでも箱好きで、開ける喜びがあるんですよ。

これもカワイイ箱入りで、このパッケージだったら世界の調味料とか置いてあるオシャレな雑貨屋さんあっても遜色ないと思います。

薩摩おごじょ二人による北と南のコラボ商品

作並:鹿児島の南薩摩では「ごんすけ鰹ベーコン」の材料の「腹皮」(腹の身)が、ソウルフードで「だれやめ」(晩酌)のおつまみに欠かせないそうです。東京ではあまり見たことないけど「腹皮」は凄く脂がのっていて、芋焼酎に漬けこんで脂身加減を程よくしたのが、この商品の特徴なんですよ。

 鰹の腹皮

かつては行商人がこの「腹皮」を塩漬けにして売り歩き、地元の古式な食べ方は、多めの塩を振り樽に一晩漬けこんでから次の日さっと水を流し、むしろの上に並べて乾かし、それを焼いたり茹でたりして、いもの丸煮:ふかしたさつまいもと一緒に食べた。もちろん飲むのは芋焼酎。

作並:この商品、北薩摩・平川郷にある焼酎のメーカー〈軸屋酒造〉四代目、軸屋麻衣子さんと南薩摩・枕崎の〈マルニフーズ〉という鰹節屋さんの二代目、戸床恵美子さんの薩摩おごじょ二人による鹿児島の北と南のコラボ商品なんです。やっぱり女性が手がけるとどこか違いますよね。

〈マルニフーズ〉戸床恵美子さんインタビュー

続きまして、ここ商品を考えた鹿児島の戸床さんにいろいろと伺いました。ちなみにマルニフーズのある枕崎では水揚げされた鰹は鰹節に加工され、そこで残るのが「腹皮」だったのです。

作並:地元で腹皮はどのように食べるのでしょう?

戸床:切り身を塩焼き、醤油煮、唐揚げなどが晩ご飯のおかずで一般的です。

作並:美味しそうですね。

戸床:これが焼くときにすごい煙りと臭いで、隣の家が「あー腹皮焼いているね」とすぐにわかります。

作並:そういうのがやっぱり地元しかわからないソウルフードですね。ところで戸床さんは、どうしてこの商品を考えたのですか?

戸床:私の家は鰹節屋で工場があり、その燻製の技術を生かして腹皮で何かできなかなって思っていたところに、権助Gonsuke25度の発売があってピーンときたんです。そんなところから始まりました。

左が軸屋酒造株式会社・軸屋麻衣子さん、右は株式会社マルニフーズ・戸床恵美子さん

作並:軸屋麻衣子さんといいますと、漫画『美味しんぼ』(95巻)の「焼酎革命」に登場した杜氏さんとして有名ですよね。
軸屋酒造は紫尾山の地底146mから汲み上げられ清水と旬の薩摩芋のみを用い、機械式ではなく甕仕込みにこだわっている。辛口焼酎ファンには人気のところ)

腹皮はこの「権助Gonsuke25度」に漬け込んだ。軸屋酒造の芋焼酎で白麹・黄金千貫と黒麹・紅はるかの原酒をブレンド。

なぜにパンダかというと「権助Gonsuke25度」が白麹と黒麹で作られているからであった。また、「ごんすけ鰹ベーコン」のごんすけは明治43年(1910年)に創業した軸屋酒造の初代・軸屋権助に由来する

燻製は幻の製法、手火山式だ

戸床:麻衣子さんと、味付けにはこのハーブがいいとかパッケージにパンダがいいとかやりとりして、軸屋酒造が白麹と黒麹で仕込んだ芋焼酎「権助Gonsuke25度」で漬け込み、これには何種かのスパイスも混ぜてあり、その漬け込んだ腹皮をマルニフーズで燻製しました。
燻製は弊社の手火山式(てびやましき)と言って江戸時代から伝わる鰹節をつくる時に燻製させる製法で、これも美味しさの一つだと思います。
(手火山式とは、鰹節製造において熟練の技を持っても手間暇がかかり今や幻の製法と言われている)

作並:しかし、鹿児島のソウルフードもこれだけの技を使われ丁寧に商品化されたら文句のつけようがないでしょうね。
つまりは、芋焼酎づくり、鰹節づくりと鹿児島ならではの職人技術の高い父親の背中を見て育った薩摩おごじょの二人で作られた商品なんですね。
ところで戸床さんは、この「ごんすけ鰹ベーコン」、どんな料理に合うと思いますか?

戸床:ペペロンチーノがいいですよ。よく合うと思います。

作並:だいたさんもペペロンチーノって言っておりました。これ一袋324円だから。家でのトッピングの具材としてお手頃ですね。ありがとうございました。

だいたひかるさんの「鰹ベーコンの楽ちんペペロンチーノ」材料とレシピ

【材料 一人前分】
鰹ベーコン 一袋
鷹の爪 ひとつまみ
にんにくペースト 少々
鰹だし 適量
塩胡椒 少々
オリーブオイル 少々

【レシピ】
パスタを茹でる。
オリーブオイルでフライパンを熱し、
鰹ベーコンとにんにくペースト、
鷹の爪を入れてさっと炒める。
パスタが好みの硬さになる
ほんのちょっと手前で湯から上げて、
フライパンの鰹ベーコンと和える。
この時に鰹だしを少々加えて
馴染ませる様に和える。
鰹だしがなければ茹で汁でもOK
最後に塩胡椒で好みの味に整える。
和風仕立てなので醤油でもOK
出来上がり

作並はパルメザンチーズたっぷりで

最後にペペロンチーノって急に食べたくなりませんか?
これだけペペロンチーノの話をしていたら、なります。「パルメザンチーズたっぷりかけるぞ。それを邪道という人ヤツもいるが俺は俺だ!文句あっか!」なんて荒っぽくなりながら、だいたさんにはかなわんけど、私も鰹ベーコン入れて作って食べたのでした。

こちらは無印良品の「海老と香味野菜のペペロンチーノ」というソースとよしもとの新宿本部で育てた「新宿よしもと唐とうがらし」をたっぷり使用しております。
もうすぐ夏だぜ!いいじゃないかパルメザン!ではでは。

文:作並太郎

(商品紹介)
ごんすけ鰹ベーコン(ハーブ味・胡椒味)

価格 : 864円(税込・送料込み)

ご購入はこちら

■原材料
【ハーブ味】鰹(鹿児島県枕崎産)、芋焼酎(鹿児島県薩摩郡さつま町製造) 
     食塩、ガーリック、オレガノ、パセリ、バジル、ブラックペッパー
     セージ、セロリシード
【胡椒味】鰹(鹿児島県枕崎産)、芋焼酎(鹿児島県薩摩郡さつま町製造)
     食塩、ブラックペッパー、レッドペッパ-、グリーンペッパー
     ピンクペッパー
■内容量:各20g入
■保存方法:高温多湿、直射日光を避けて保存下さい。
      開封後は冷蔵庫にて保管し、3日以内にお召し上がり下さい。
      ※商品には万全を期しておりますが、魚類を原料としております
       ため、稀に骨や鱗が入っている場合があります。
      ※加熱調理を行っている為、アルコール分は含まれておりません。

■製造者:株式会社マルニフーズ
     〒898-0041 鹿児島県枕崎市塩屋北町21番地
     http://idegoya.com/

文:作並太郎(本名:松木直也)
1955年生まれ。宮城県仙台市出身。桑沢デザイン研究所卒。宮城大学大学院食
産業学研究科修士過程修了。(専門分野:食育)
1979年より平凡出版社(現・マガジンハウス)の雑誌編集者及びライターとし
て「ポパイ」「ブルータス」などに携わり、音楽や食の関係者のインタビュー
を行う。のち様々な企業誌の編集長を歴任。
90年代後半三國清三シェフとのフランス取材において、ジャック・ピュイゼ教
授(フランス味覚研究所創設者)の「食育メソッド」の提唱を知り、2000年よ
り三國シェフの子どもたちの食育活動をサポート。
現在、東京都市大学付属小学校での食育授業(4年生・年12回)の「ミクニレ
ッスン」は11年目を迎えた。
吉本興業の新宿本社農園で栽培しているイチゴやトウガラシで食育活動を実施
し、「新宿よしもと唐からし」を商品プロデュース。
著名人の伝記も手がけ、著書に「ミクニの奇跡」(新潮社)「加藤和彦ラスト
メッセージ」(文藝春秋)「アルファの伝説 音楽家村井邦彦の時代」(河出書
房新社)がある。

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