北海道下川町特産品、糖度8のフルーツトマト「はるかエイト」は今、真っ赤に熟れる(売れる)。ゲスト:バンビーノ 藤田ユウキ さん

北海道下川町のこと

北海道下川町は道北に位置し、羽田から旭川空港へ飛行機で1時間40分。旭川からは約100キロ、車で高速を使うと約1時間30分で到着します。
名寄川の上流部、名寄盆地の東緑にあり、北見山地の斜面が大部分を占め、町の面積の約9割が森林で、広さは東京23区と同じで人口は3144人(2021年5月)。気候は冬の最低気温がマイナス30℃、夏は35℃で、かなり寒く、かなり暑くなるところですが、冬は地吹雪などほとんどなく、夏はカラッとして夜は涼しく凌ぎやすいそうです。

下川町の冬
下川町の夏

雪国中の雪国ですから、有名スキージャンパーを輩出し、男子では葛西紀明選手、伊東大貴選手ら、女子では伊藤有希選手がこの町の出身です。

また、下川町と聞いてすぐにピンとくる人の多くは釣り人ですね。それも川釣り、フライフィッシング愛好家たちで、ニジマス、サクラマス、ヤマメが釣れます。地元では子どもたちがニジマスなんかばんばん釣ってくるそうです。

さて、そんな下川町、「持続可能な地域社会の実現」を目指し、「森林総合産業の構築」、「地域エネルギー自給と低炭素化」、「超高齢化対応社会創造」などに取り組んできた結果、2017年に「ジャパンSDGsアワード」第1回総理大臣賞を受賞しました。

下川町と吉本興業がやっていること

吉本興業も同年に特別賞(パートナーシップ賞)を受賞し、そんなご縁からSDGs推進における連携協定を結び、既にプロジェクト「下川町株式会社」をスタートさせております。

2030年に向け、下川町で暮らす人々と吉本興業のエンターテインメントの力が協力して下川町の魅力を高めて発信していく、地域創生の新たなスタイルです。

現在、下川町株式会社がどんなことをやっているかというと…

1)下川町民みんなで吉本新喜劇を作り上げるプロジェクト「Made in 下川町」     
  新喜劇『しもかわ新喜劇』

2)下川町を舞台とした品川ヒロシ監督による映画『リスタート』を制作。
  7月9日(金)北海道先行公開、7月16日(金)より全国公開。
  公式サイト:https://restart.official-movie.com/ 

3)日本最北端で獲れるフルーツトマトの地元特産品「はるかエイト」の魅力を、エンタテインメントの力で、より多くの方に知って頂きたために、「はるかエイト」 の成長を紹介する4コマ漫画がスタート。

北海道内最大のフルーツトマト産地・下川町を舞台にした4コマ漫画
「トマト漫才師 下川はるかエイト」公式サイトhttps://www.town.shimokawa.hokkaido.jp/fruit_tomato/

こちらは、NON STYLE 石田明さんが監修し、トマト漫才師・下川はるかとエイトが真っ赤に熟れる(売れる)ことを夢見るストーリーです。

NON STYLE 石田明

日本最北端で獲れるフルーツトマト「はるかエイト」

下川町はフルーツトマトの生産地としては北限とも言われ、この糖度8の「はるかエイト」は生産者の蒲原聡(かもはらさとし)さんが丹精込めて栽培したものです。

生産者の蒲原聡 さん

蒲原さんは下川町で初めて一人農業で就農した方で、ハウス4棟でフルーツトマト、そば畑3haを作付けしています。「やる気と元気があれば農業はできる」が口癖で、毎年、試行錯誤を繰り返しながら、「トマトは、やればやるほどやりがいが出てきます」と言います。

栽培方法は、寒さに耐えられるようハウスのビニールは二重となっており、風の強さと雪の重みに耐えられるようにパイプの太さも1.5倍増し。暑い日にハウスの中が熱くならないように、ビニールが自動開閉し、人の手がなくとも温度調整をする仕組みを作るなど、「はるかエイト」をポットの中で大切に育てています。

「寒暖差60度ある中、水分と栄養分を適切適量に与えるため、灌水の量を少なくしています。トマトは水分ストレスを与えると糖度が上がりますが、その極限の見極めが難しいんです。私のところは、点滴方式でトマトの根元に細いホースを設置し、毎日トマトを見ながら日々成長に合わせて、極限まで工夫しています。全ての出荷が終わると、本当にホッとして1週間ぐらいは何もできない状態です」

トマト栽培は簡単ではありません

トマトを栽培した人ならわかると思いますが、トマト栽培は簡単ではありません。芽かきやら、だいたい素人は水をやり過ぎます。しかし、ストイックな蒲原さんの手によって成長するトマトは、体の中に甘みと酸味と旨味を貯めこみ、最高の極みの状態となっていきます。

下川町役場農林課農業振興グループ主任の倉澤晋平さんは下川町のトマトの美味しさをこう言います。

下川町役場農林課農業振興グループ主任 倉澤晋平さん

「下川町は夏のこの時期、日中は30度以上になることもあるのですが、夜には20度を下回り、本州では考えられないような寒暖差を引き起こします。この寒暖差がトマトを厳しく育て、身の引き締まった甘いトマトができる大きな原因なのです。やはり蒲原さんをはじめ、農家さんたちが毎日の状況を見ながら本当に日々頑張ってくださっているのも大きいです。また、私も時々行くのですが、このトマトで作ったナポリタンを出すお店があり、これはレジェンドの葛西さんも常連さんです。」

その名は喫茶店〈アポロ〉。地元の人に愛される洋食屋さんで、お昼はランチ、夕方からはワインとおつまみで賑わっています。

釣り好きのオーナーの金森章さんに地元のトマトでナポリタンのソースの作り方を聞きました。

「フルーツトマトだけだと甘過ぎるので、青いうちのトマトをミックスして混調整していきます。またうちはトマトピザも出しています。これは下川町で『はるゆたか』という小麦を栽培していて、この小麦粉をピザ生地にするとトマトとの相性がとてもいいんです。私は釣りが好きですが、このへんで釣れる魚で、一番美味しいのはヤマメですね」

<喫茶店 アポロ>
 住所:〒098-1207 北海道上川郡下川町錦町76番地
 電話番号:01655-4-3802
 営業時間:11:00~15:00・18:00~22:00
 定休日:水曜日、木曜日

バンビーノ藤田ユウキさんの登場

作並:「はるかエイト」を試食してみていかがでしたか?

藤田:まずそのままかじって食べたとき、本当にフルーツの甘さだと思いました。糖度8度はイチゴと同等らしいんですが、いちごというか、食感含めメロンのような印象を受けました。

作並:私ら子どものとき食べていたトマトは糖度3〜4でした。今や20度もあるそうです。

藤田:そういったトマトを作るのは生産者さんのたゆまぬ努力の賜物なんだと思います。

作並:それではどんなお料理を作られますか?

藤田:今回もアレンジが難しい食材ですね。

作並:そうですね。前回は静岡県富士市の〈グロースヴァルトSANO〉さんでした。世界チャンピオンになったソーセージでした。ケチャップはご法度!

藤田:なんせ、トマトもそのまま食べるのが一番美味しいですからすごく悩みましたが、昔、企画でイタリアン冷麺を作ったときにトマトを凍らして擦り下ろすっていうアイデアを頂きまして、そちらを応用させて頂きます。

作並:涼しげで美味しそうですね。今回も気合い入ってますね。

藤田:擦り下ろすことによって、少し硬めのトマトの皮も細かくなって気にならないし、シャーベット状になった「はるかエイト」が冷たい甘みと酸味を含んだソースとなって、カルパッチョに潤いと複雑みを与えてくれるので、料理としてグレードが一つ上がると思います。もちろん、はるかエイトを角切りにしてカルパッチョにふりかける《追いトマト》してもとても美味しいです。

作並:おい小池ではなく、おいトマトですね。それではお願いします。

鯛のカルパッチョ〜はるかエイトシャーベットをふりかけて〜」

藤田:料理名は「鯛のカルパッチョ〜はるかエイトシャーベットをふりかけて〜」。みなさんもよかったら真似してみてください!なるべく、素材のまま、でもありきたりではない、ギリギリのアレンジメニューです。それでは行きましょう!

■材料
 はるかエイト:1つ
 鯛(マグロ、ブリ、サーモン等):5〜6切れ
 みょうが:1つ
 とうもろこし:1/4本
 セルフィーユ(イタリアンパセリでも)適量
 塩:適量
 こしょう:適量
 オリーブオイル:適量
 わさび:お好みで

■作り方
1.はるかエイトを前日から冷凍しておく。
2.みょうがは縦半分に切って細切りに、とうもろこしは生のまま輪切りにし、 
  実だけ切り出す。セルフィーユは適当な大きさに摘んでおく。
3.鯛などをお皿に綺麗に並べ、塩、こしょうをパラパラと振り、わさびを魚
  一つ一つに適量付ける。

4.みょうが、とうもろこしをまんべんなく盛り付け、オリーブオイルを回しかける。

5.凍ったはるかエイトをおろし器で擦り下ろして、セルフィーユを飾って完成!
※はるかエイトは凍らしたのと別に粗く刻んで追いトマトすると更に美味しいです。

「鯛のカルパッチョ〜はるかエイトシャーベットをふりかけて〜」完成しました。

美味しいトマトは美しい
最後に私作並は、「冷やしトマト」となります。

氷に冷やして、氷がとけて、トマトが沈んだときを食べるという、これは子どもの頃、母親の実家の井戸で冷やしたトマトを思い出し、やってみました。

半分に立て切り、横切りにし、どちらが美味いのかとやってみたらこれは食感、味に変わりなし。塩はいらんかった。「ノーソルト、ノーソルト、塩つけたらあかんで!」で、このトマト、ガブっといったら甘味と酸味がぐわっときますよ。やっぱり冷やしたトマト、頭がキーンとなります。

で、一番美味しかったのは、このあとに頭からガブっと丸ごとのやつ。下川町の「はるかエイト」、あんたは偉い!

今回は生産者の蒲原聡さんの「全ての出荷が終わると、本当にホッとして1週間ぐらいは何もできない状態です」という一言が忘れられません。毎日トマトを見て、今何が欲しいのかと、きっと話をしているのでしょう。答えてくれる日もあれば、そうじゃない日も。また、「Made in 下川町」新喜劇を観て〈アポロ〉へ行って、金森さんが釣ったヤマメを焼いてもらって、冷えた白ワインをグビっといって、トマトピザ、ナポリタン食べてみたいですね。

下川町、町はきれいで夏はゆっくり眠れそう。あー、はるか北の太地に旅したい。今回は以上でございます。

文:作並太郎

≪商品情報≫
 北海道産フルーツトマト「はるかエイト
 販売価格:4,800円(税込・送料込)
 ご購入はこちら

≪映画情報≫
品川ヒロシ監督最新作『リスタート
7月9日(金)北海道地区先行公開
7月16日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、テアトル新宿ほか全国公開
監督・脚本:品川ヒロシ 音楽:HONEBONE
出演:EMILY(HONEBONE)、SWAY(DOBERMAN INFINITY/劇団EXILE)、中野英雄 他
配給:吉本興業

STORY 
 たった一度の失敗で人生は終わらない。何度だって、どん底からだって、″リスタート″できる。
 北海道下川町で育った未央は、シンガーソングライターを目指し上京。10年の月日が経ち、思い描いた夢とは異なるものの、地下アイドルとして一生懸命に活動していた。意図せず起きた有名アーティストとのスキャンダルによって、世間からバッシングを受け、SNSで炎上。夢に破れ傷つき、故郷に帰ってきた未央だったが、周囲とも上手く接することが出来ずひとり殻に閉じこもってしまう。そんな中、同級生の大輝は、未央を思い出の場所へと連れ出す。自然豊かな景色、支えてくれる仲間や家族の存在によって未央はゆっくりと前を向き始める―。

文:作並太郎(本名:松木直也)
1955年生まれ。宮城県仙台市出身。桑沢デザイン研究所卒。宮城大学大学院食
産業学研究科修士過程修了。(専門分野:食育)
1979年より平凡出版社(現・マガジンハウス)の雑誌編集者及びライターとし
て「ポパイ」「ブルータス」などに携わり、音楽や食の関係者のインタビュー
を行う。のち様々な企業誌の編集長を歴任。
90年代後半三國清三シェフとのフランス取材において、ジャック・ピュイゼ教
授(フランス味覚研究所創設者)の「食育メソッド」の提唱を知り、2000年よ
り三國シェフの子どもたちの食育活動をサポート。
現在、東京都市大学付属小学校での食育授業(4年生・年12回)の「ミクニレ
ッスン」は11年目を迎えた。
吉本興業の新宿本社農園で栽培しているイチゴやトウガラシで食育活動を実施
し、「新宿よしもと唐からし」を商品プロデュース。
著名人の伝記も手がけ、著書に「ミクニの奇跡」(新潮社)「加藤和彦ラスト
メッセージ」(文藝春秋)「アルファの伝説 音楽家村井邦彦の時代」(河出書
房新社)がある。

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